外壁塗装のおススメ塗料は、シリコン2液よりもフッ素かラジカル
現在の外壁塗料の主流は、シリコン塗料です。とくにシリコン2液型塗料が、メインに使われています。
耐用年数は、メーカーや日当たり、海からの距離によっても異なりますが、当社のシリコン2液型塗料の場合、一般的な環境で12年の耐久性を持つものが標準です。
ところが、近年のシリコン塗料自体の値上がりもあり、上位の塗料との価格差は小さくなっています。
この記事では外壁塗料のランクと、価格差についてご紹介していきます。
ウレタン塗料・アクリル塗料
最も安価ですが、外壁のメイン塗料としては近年あまり使用されません。
樹脂成分の含有が多く、劣化しやすいですが、その分密着性に優れるため、室内塗料として良く使用します。
シリコン塗料
現在の主流ですが、相次ぐ価格改定で値上がりが続いています。
同じシリコン塗料でも2液型と1液型は耐用年数も価格も異なり、2液型の方が性能が良いです。
耐用年数はシリコン2液型塗料の場合12年程度で、シリコン1液型の場合は10年程度となります。
ラジカル制御型塗料・フッ素塗料
現在お勧めできる外壁塗料で耐用年数は15年~20年あるのに対し、価格はシリコン塗料の20~25%増しです。
日射による劣化に強いため、コストパフォーマンスに優れています。
フッ素塗料は、樹脂の中では科学的な安定性の高いフッ素樹脂を使用した塗料です。
紫外線や酸素に長期間さらされても、化学変化を起こしにくいです。
ラジカル制御型塗料は、化学変化を制御することで紫外線の影響を弱めた塗料です。
フッ素を使用したラジカル制御型塗料もあるため、塗料としては共通する部分もあります。
無機塗料
正式名称は無機有機ハイブリッド塗料といわれ、微量ですが有機物も含有しています。
セラミック等の劣化しない無機物が主成分なので、樹脂がメインの他の塗料よりも高い耐久性を持ち、20年以上の耐用年数を持つものが多いです。
また、カビやコケが発生しにくい低汚染性や、熱を伝えにくい断熱性を持つものが多いです。
塗料は、樹脂が多いほど密着力が高くなるため、ツルツルした面への塗装は適しません。
ハイグレード塗料を選ぶメリット
屋根・外壁塗装工事において、塗料の値段は全体の一部分にしか過ぎません。
足場の設置費用、アスベストの調査費用、防水シーリング工事費用などは、どの塗料でも共通なので、安価な塗料の場合、結局のところ割高になります。
逆に、耐用年数の長い塗料は、初期費用は高くなりますが、塗り替え間隔が伸びるため、コストパフォーマンスに優れています。
〇〇年後に売却するといった予定が無く、できるだけ長く住み続けたいと考えている場合は、シリコン塗料ではなく、ラジカル塗料や無機塗料を使用した方が良いでしょう。
当社としても、特段の事情が無い限り、近年はハイグレード塗料で見積をさせていただいています。
塗装のタイミング
冒頭でもお伝えしましたが、塗料の耐用年数は日当たり等の周辺環境によって大きく変わります。
塗膜は劣化が進むにつれて、樹脂が薄くなり、手で触ってみて顔料が付着するようになったら、塗り替えのタイミングです。
放置をした場合、さらに樹脂は無くなり密着する能力が低くなって、クラックが入り、最終的には塗料が外壁材から剥落します。
外壁材本体の劣化が進むと、雨漏りが発生し、外壁材や内部断熱材の交換が必要になります。
外壁の補修は高額になるため、定期的な塗装が大切になります。
劣化が進行している場合は、外壁塗装よりも外壁貼り替えの方が安価に済む場合もあります。
雨漏りが発生していたりとお悩みの場合は、一度現場を調査をした上で見積となります。
また、外壁材が一般的な窯業系サイディング以外ではない場合も、現地調査が必要です。
例えば、木製の玄関ドア等ば、専用洗浄剤で汚れ落としをした後、屋外木部用塗料で塗装したり、錆が出ている場合は、錆止めを塗布した上での塗装となります。