水銀灯HF400XをLED照明化する
今回は水銀灯をLED化する工事についての記事です。
専門的な内容ですが、お困りの方が多いのでLEDへの換装工事について詳しく解説していきます。
水銀灯とは・・・
水銀蒸気中におけるアーク放電を利用した電球を水銀灯と呼びます。
構造が単純で効率が良く安価なので、大型の屋外照明で多用されています。
デメリットは、放電現象を利用しているので、電流を一定にする安定器が必須ということ。
消費電力が多く、電気代が高額になりがちなことです。
2021年以降は水俣条約により、水銀灯の製造そのものが禁止されました。
そのため、今後は無くなっていく照明器具となります。
よく使われている水銀灯

水銀灯は80W程度から1000Wまで多種多様なものがあります。
よく見かけるのは、岩崎電機の製品です。
電球自体の玉切れや、安定器の故障についてご相談いただく機会が多いです。
ただし、前述のとおり、水銀灯自体が入手困難になりつつあるので、LED化してしまうのもお勧めです。
今回は岩崎電機の代表的な水銀灯、HF400XをLED化する工事の様子をご紹介します。
HF400XのLED化

LED化するためには、まずは代替となるLEDを探す必要があります。
ポイントは防水性があること、そして同じ明るさが確保できるかどうかです。
HF400Xは400Wなので、400W相当のLED電球を選定します。
またHF400XはE39口金なので、同じ口金の製品でないと既存照明器具には取付できません。
今回は色温度も既存と同じ4000Kの商品を使用しました。
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まずは既存安定器を撤去します。
LEDは、蛍光灯や水銀灯とは異なり放電現象により発光しているわけではありません。
よって安定器は不要なので、回路をバイパスし安定器を経由しないようにします。
安定器があると余分な電力を消費するだけではなく、電流も不安定になりLEDにも悪影響です。
バイパス化作業時は、ブレーカーを落とす等して電流が流れない状態にして作業します。
なお、作業には電気工事士の資格が必要です。

あとは電球をLEDへ交換したら工事が完了です。
今回は灯具が少なく、高所作業車も不要であったため1時間程で終わりました。
ランニングコストも抑えることができ、依頼者の方にも大変喜んでいただきました。