キッチンの床をスキップフロアへ
スキップフロア
スキップフロアをご存知でしょうか?
同じ空間の中で少しずつ段差をつけ、建物内の床の高さを変えることです。
スキップフロアの目的はいくつかありますが、主なものは次の二つです。
- 立っている人と座っている人の目線を合わせる
- デッドスペースの活用
1階と2階の階段の途中に中2階をつくることもスキップフロアの一種です。
同じ部屋でも立つ場所によって見える景色を変えることができます。
今回は、スキップフロアを実際に施工されたお客様の例をご紹介します。
お客様のご希望
インテリア雑誌で紹介されていたのですが、
料理を作っているとき、ダイニングで椅子に座っている人と目線を合わせたいです。
キッチンをスキップフロアにする工事はできますか。
スキップフロアはリフォームとして不向きといわれることがあります。
一般的にスキップフロアは床を上げるため、元々天井が高いことが必須とされるためです。
しかし、床を上げるのではなく、下げることでスキップフロアを作ることができます。
もちろん難易度は高くなりますが、十分な施工実績があります。
天井高が高くなりますので、開放感が出るのもメリットです。
スキップフロアの施工
まずは床下を開口して基礎の構造を確認します。
今回はお見積りの段階で、点検口を設置して床下を見させていただきました。
より正確な見積を出すことができます。
基礎には布基礎とベタ基礎の二種類があります。
10数年前までは布基礎がポピュラーでしたが、現在はベタ基礎が主流です。
こちらは布基礎と呼ばれる基礎で、ベタ基礎に比べ、根入れの底から立上りの天端までが高いですね。
布基礎はスキップフロア向きです。
お客様の身長に合わせて、キッチンを160mm低くさせていただきました。
写真右下の赤枠の中が段差になっています。
これで奥様のご希望どおり、椅子に座っているご家族と目線が一緒になります。
壁掛けテレビ
施工中に、料理中にできればテレビも見たいとのご希望を承りました。
ちょうど薄型テレビをお使いでしたので、そのまま壁掛けテレビとしました。
専用の金具を取り付けるだけというシンプルな工事です。
配線類はケーブルを使用して、壁中へ納めています。
躯体にとりつけていますので、強度も十分です。
今回は筋交が入っているので行いませんでしたが、壁中にテレビを埋め込むことも可能です。
よりすっきりとした印象になります。