【新築工事②】地盤改良
7月から始まった新築工事、前回は地縄張りを行いました。
次は、張った地縄に基づいて、地盤改良を行っていきます。
地盤改良
当社で新築工事を行う際は、必ず地盤調査を行います。
今回は一般的なスウェーデン式サウンディング試験に加えて、標準貫入試験追加で実施しています。
標準貫入試験は実際に地面をくりぬいて調査するため、土質が非常に正確に判定することができます。
また、サンプルを採取できるので、液状化の検討ができることもメリットです。
上の写真が実際に採取した土質標本となります。
浜松は地震が来ると言われ続けている地域ですので、
しっかりと検査を行っています。
今回は地盤調査の結果、地盤改良が必要ということになりました。
基礎着工の前にきちんとした地盤改良を施工していきたいと思います。
地盤改良にはいくつか種類がありますが、当社では砕石パイル工法を使用しました。
砕石パイル工法
砕石パイルでは、まずオーガーと呼ばれる重機を使い、ドリルで設計深度まで堀削を行います。
次に、堀削した穴に直径20~40mmの砕石をバックホーで投入します。
最後にオーガーに圧力をかけながら逆回転させ、堀削底面及び側面に砕石を十分にくい込ませます。
これを必要な箇所だけ繰り返していきます。
砕石パイルの良いところはいくつかありますが、まず逆回転作業で水平方向でも圧力がかかることです。
軟弱な地盤の中であっても、摩擦抵抗の高い丈夫な砕石杭が造られるため、
硬い支持層まで改良体を届かせる必要がありません。
また、砕石が噛みあった状態で改良体が造られているので、
横からの力が加わっても問題がありません。
地震による地層の横揺れにも耐えることができると言えます。
また、地震による液状化に強いこともメリットのひとつです。
液状化現象は、もともと水分と土が均質に混じっていたものが、振動で分離することで発生しています。
砕石パイル工法では、砕石に透水性があるため水圧を分散する効果が期待できます。
さらに、他の地盤改良方法では、最終的に建て替え時には、土中の杭や柱を撤去しなければなりません。
こうした地中埋設物には高額な撤去費用が発生します。
砕石パイル工法の場合は、砕石が材料なので撤去作業が不要です。
将来のコストを下げるという意味でも有効な工法だと考えています。
あいにくの雨の中でしたが、予定通り二日間で地盤改良工事は完了となりました。
次の工程は、住宅部分の基礎工事(丁張り)となります。