【エアコン取付】筋交い切断はNG

エアコンやダクトを通すために、筋交いを切断している事例を見かけます。

エアコンの繁忙期に入ってきましたので、改めて注意喚起をしたいと思います。

 

なお、この記事は、在来工法の木造住宅を対象としています。

在来工法は、現在の最も一般的な住宅工法です。

最近はツーバイフォーありますが、新築着工数のうち約8割が在来工法となります。

(国交省「新築着工統計調査2021年」より)

 

 

 

切って良いもの、駄目なもの

新築時の図面が手元にある場合は、図面を確認してください。

 

外壁面でまず注意が必要なのは、柱と筋交いです。

これらは構造体の一部で、家を支える役割を持っています。

柱の位置は、平面図に記載がありますので、簡単に判別することができます。

柱と間違えやすいのが間柱ですが、垂直荷重を支えておらず、したがって構造体ではありません。

 

筋交いについては、建築会社によっては、図面で省略されているケースがあります。

間取りからある程度推測することは可能ですが、天井裏から見るのが確実です。

他にも、電線や給排水管にも注意が必要です。

小さい穴を空けて、壁内をチェックするのも有効な手段です。

 

 

 

穴を空けても良い場所とは?

窓やドア等の開口部の上部には、柱や筋交いはありません。

そのため、腰窓や掃出し窓の上部は、安全な場所です。

 

ただし、エアコンは部屋の隅に設置したいケースが多いのに対し、

窓は部屋の中央に寄っていることが多いです。

近くに窓が無い時は、コンセントやスイッチを取り外して、壁の中を触ったり撮影するのも確実です。

断熱材がグラスウールの場合、触るとかゆみが出ますので素手で触らないでください。

 

 

 

適切な工事を行うために・・・

住宅工事全般に言えることですが、価格だけで工事業者を選ぶのは避けましょう。

できればエアコンしかできない業者ではなく、木造建築に対応している業者がおすすめです。

新築で建てられた方の場合は、当時の建築会社に依頼するのが良いです。

トラブルがあったとき、きちんと対応してくれるという意味では、大手や実店舗のある業者が良いでしょう。

 

エアコンを通すために、筋交いを切断している現場は、想像より多いです。

他にもアースをとっていなかったり、エアコンを専用回路にしていない現場を見かけます。

アースが無い場合は、アース棒を地中に打ち込みます。

専用回路が無い場合は、分電盤から新しい電線を引きます。

 

きちんとした工事を行い、トラブルのないようにしましょう。