コンテナハウスのメリット&デメリット?

たまにご相談いただくコンテナハウスですが、見た目もおしゃれなので興味を持った方も多いと思います。

安い・・・というイメージを持たれている方が多いですが、実はコンテナハウスよりも一般的な木造建築の方がずっと安価です。

鉄の箱なので、メンテナンスフリーなのでは?と思う方もいますが、実は定期的なメンテナンスが必要です。

コンテナハウスは、イメージと現実が大きく異なっている建物と言えます。

今回はコンテナハウスのあれこれについて、ご紹介していきたいと思います。

 

 

 

コンテナハウスの価格は安くない

海上コンテナは規格品で、40フィート、20フィート、10フィートといった何種類かの国際規格のサイズがあります。

海外のコンテナハウスのデザインを見ていると、こうしたコンテナを組み合わせて建物を造っているケースが多いようです。

ところが、日本では海上コンテナは、建物の建築として使用することはできません。

建築専用に構造計算をして制作された、建築用コンテナを使用する必要があります。

 

建築用コンテナは安くない、というかかなり高価です。

実際に積算したこともありますが、木造の建物よりも高額な建築費が必要になります。

 

また、コンテナハウスを造る際は、工場で組み立てられたコンテナを搬入するため、大型車の停められるスペースが必要となります。

それに加えて輸送費もかかるため、この点についても注意が必要です。

 

 

 

断熱工事が必須

コンテナは金属でできているため、熱伝導率が高く、夏場の暑さに弱いです。

そのため、高性能な断熱材工事が必須となります。

夏のコンテナの屋根は、触ることができないくらい熱を持ちますので、一般的な住宅以上の断熱をお勧めしています。

 

 

 

工事が簡単・・・ではない

コンテナハウスは簡単に工事ができるイメージがあるかもしれません。

ところが、基礎や電気・水道・ガスといったライフライン工事、内装工事は木造住宅と同じです。

工期についても特段短くなる訳ではありません。

 

メンテナンスについても同様で、定期的な塗り替えをする必要があります。

外壁材と構造材が一体という特徴があるため、錆びによって腐食が進むんでしまえば修理することが困難です。

一般的な建物であれば、外壁が傷んでも外壁だけ貼り替えすれば良いので、メンテナンスが簡単と言えます。

 

 

 

それでもコンテナが良いという方のために

構造は木造住宅で、外壁のみコンテナ風にすることも可能です。

ガルバリウムの金属サイディングの場合、メーカーの既製品以外にも、オーダーの制作することが可能です。

たとえば、この写真のシルバーの金属サイディングの部分も、日本製鉄のガルバリウムを折ったものを外壁材として使用しています。

コンテナハウスも、構造は木造や鉄骨で、外壁のみコンテナ風のガルバリウムを使ったスタイルで仕上げるのがお勧めです。