シルバー(銀色)の塗装について
縞鋼板と呼ばれる鉄骨の階段平場の塗装のご依頼の工事でした。
シルバー(銀色)に塗装をしたいとご希望でしたが、よく使用する屋外用外壁塗料メーカーに確認しましたが、シルバー色の取り扱いはありませんでした。
今回はシルバーコートと呼ばれる、細かなアルミニウムの欠片を顔料として練り込んだ塗料を使用しています。
シルバーコートを使った鉄骨の縞鋼板の塗装の様子をご紹介します。
塗装前のサンディング
塗装を行う前は必ずサンディング(研磨)を行います。
サンディングには、表面の汚れや古い塗料を落とすことで、新しい塗料の密着を高め、耐久性を上げる効果があります。
外壁塗装でも、必ず高圧洗浄をして汚れを落とし、高圧洗浄ができない場合でも繊維状の研磨材を使って手作業で汚れを落とします。
塗装に限らず、クロス等も同じですが、丁寧な下処理が仕上がりを決定するといっても過言ではありません。
丁寧な養生
マスキングテープやシートを用いて、塗料を塗らない箇所の養生をします。
こうした養生の作業は仕上がりに直結しますので、当社の職人が丁寧に行っています。
たとえば室内塗装をするときであっても、コンセントやスイッチプレートは全て外し、エアコンにはカバーを掛けます。
塗装(上塗り二回)
たいていの塗料は2回塗りで、既定の塗膜厚さが達成できるようになっています。
塗膜の厚さと耐久性は同義語なので、たとえば、本来二回塗りの塗料を1回塗りで済ませると、本来の半分以下の耐久性になってしまいます。
また、二回塗りを行うときは半日以上空けて塗装することが基本です。
塗料種類によって、塗り重ねのための乾燥時間が決まっているので、指定がある場合はそれに従いましょう。
今回は縞鋼板の塗装になるので、平場はローラーを使用して塗装します。
凹凸があるので、塗りムラをなくすため、一方向だけではなく、塗り方向が直角になるようにタテヨコに塗っていきます。
細かい箇所は刷毛を使用して塗装します。
今回は下地の状態が良かったため、そのまま仕上げ塗料を二回塗りしています。
しかし、錆が多い場合や、表面の状態が悪い場合は、表面を硬化させる下塗り材が必要となります。
屋外で錆が多い箇所を、錆止め下塗り材を使わずに上塗り塗料だけで済ませると、数年で錆が内部から浮いてくるため、塗装の価値が無くなってしまいます。
下地の状態を判断し、下塗り材を決定することが大切です。
シルバー色の塗装について
見た目はかなり光沢があり、新品のような輝きになるので、大変美しいです。
ただし、塗料としては、塗膜が外壁専用塗料に比べて塗膜が薄く、粘性も少ない感触でした。
耐久性が必要な場合は、エスケー化研等の屋外用塗料を使うことをお勧めします。
その場合、シルバーは無いため、ライトグレー等の近似色になります。