暑さ寒さに断熱材|種類と使い方
断熱材、足りていますか?
断熱材はその名前のとおり、熱の移動を防ぐために使います。
外からの熱の侵入を防ぐのに加え、屋内の熱を外に逃がしにくくする効果もあります。
暑さ寒さにお悩みの場合には、断熱材の追加設置を提案することがあります。
天井点検口から屋根裏を覗くと、断熱材の様子が見ることができます。
実際の現場ではいろいろな断熱材を使い分けていますが、今回は断熱材の種類とその特徴を紹介します。
断熱材とその種類
断熱材はいろいろありますが、大きく分けて3つの種類に分けれられます。
- 繊維系
- 発泡系
- 天然素材系
1の繊維系はグラスウールやロックウールが有名です。
グラスウールはガラスを溶かして繊維状に加工したものです。
安くて燃えにくいため、広く使われています。
施工も敷くだけなので簡単で、防音効果があるのもメリットのひとつ。
デメリットは吸湿すると断熱性能がさがること。
古い住宅の小屋裏に入ると、湿気で真っ黒に汚れたグラスウールが出てくることがあります。
また、ガラス繊維ですので、触るとチクチクする上に、水で洗ってもとれないのでご注意ください。
勘違いされがちですが、アスベストとは異なり発がん性はありません。
2の発泡系はスタイロフォームやミラフォームが有名です。
繊維系よりも少し高価ですが、体積当たりの断熱性能は少し高いです。
原材料や製造方法は発泡スチロールとよく似ています。
水を吸いにくく、カッターでも簡単に加工することができます。
手で触っても問題ないので、模型の材料に使われたりもします。
3の天然素材系はほとんど使用することはないですが、羊毛やコルク等です。
かなり高価になりますが、人体や環境に優しいのが特徴です。
炭化コルクには、消臭やダニ除けといった効果もあります。
断熱材の使い方
どんなに高価な断熱材でも、正しい使い方をしなければ効果を発揮しません。
施工のポイントは次の3つです。
断熱材は隙間なく詰めることが大切です。
一か所でも断熱を怠っている箇所があると、熱は自由に出入りしてしまいます。
古い家では断熱材をそもそも使っていないとこもあります。
また、断熱材を少なすぎても多すぎてもNGです。
グラスウールなどは、最初はふわふわしています。
空気の層をたくさん確保することで、断熱性を上げているので、押しつぶすと断熱効果が下がります。
壁や天井の断熱はもちろんですが、窓の断熱も大切です。
LIXILの研究では、住宅の熱損失の70%は窓からと言われています。
内窓の設置や、二重サッシの使用もひとつの方法です。
夏の暑さ対策の場合は、シェードやオーニングを窓の外側に取付するのも便利です。