【新築工事④】掘削
掘削
①地縄→②地盤改良→③丁張り→④掘削
丁張りが完了したので、今回は4番目の工程である掘削を行います。
掘削は根切りとも呼び、基礎を打つ場所を掘る作業です。
今回は布基礎なので、ベタ基礎よりも深く掘っていきます。
布基礎とベタ基礎
布基礎とベタ基礎については、知っている方も多いかと思います。
ベタ基礎は建物下を全体的に基礎とするやり方で、布基礎は部分的に深い基礎をつくるやり方です。
ベタ基礎は布基礎よりも広い面で支えるため、通気を遮断しやすく白蟻にも強いといったメリットもあります。
最近の住宅では増加傾向にあり、ご自宅がベタ基礎という方も多いのではないでしょうか。
今回も設計段階で布基礎とベタ基礎のどちらを採用するか検討しています。
建物に柱が少なく、荷重がかかる場所がかなり限定されているため、布基礎を採用しました。
ベタ基礎が必ずしも優れているわけではなく、建物と地盤によってケースバイケースとなります。
基礎の深さ
また、基礎で大切なことの一つが、基礎の深さです。
基礎の位置をより深い場所まで下げれば、地耐力が上がっていきます。
地震や台風で強い力がかかっても、建物がずれたり動きにくくなります。
基礎の深さ(根入れ深さ)は、ベタ基礎で地面から120mm以上と決まっています。
布基礎では240mm以上です。
今回は地面から500mmなので、基準は十分満たしていることになります。
捨てコン等を含めると、地面から650mmも掘削を行います。
最終的には地面の下に隠れてしまう場所ですが、
建物を支える、とても重要な工程です。
掘削
掘削の基本的な作業は、重機とダンプを使い、基礎を打つ場所を掘っていくことです。
ダンプは一般的なトラックとは異なり、荷台を斜めに傾けることができます。
土砂を運ぶときには必須の車両です。
掘った場所は重機が通れなくなってしまうので、外周部と奥から順次進めていきます。
勿論掘る深さは全て一定にしており、細かい箇所は人力で整地していきます。
次に掘った箇所には砕石を敷いていきます。
地面を掘ると、どうしても堀った箇所の表面が荒れるので、砕石を敷いて転圧を行います。
転圧では、ランマーやコンパクターと呼ばれる機械を使用します。
最後に、砕石の転圧が十分か、高さが水平に揃っているかを確認します。
これで基礎を打つ準備が完了となります。