【新築工事③】丁張り
丁張り
①地縄→②地盤改良→③丁張り
先日地盤改良が完了したので、今回は3番目の工程である丁張りを行います。
丁張りは遣り方とも呼び、基礎を打つための仮設工作物を設置する作業です。
図面上の線を、現実に形として落とし込んでいくのが目的です。
丁張りの作業内容
まずは建てる予定の基礎よりも、一回り大きく木杭を等間隔に打っていきます。
打ち込みの際は、掛矢と呼ばれる大型の木製のハンマー(槌)を使用します。
一人に木杭を支えてもらい、もう一人が掛矢を両手で振り下ろします。
今回は地盤が固かったので、打ち込み回数が増え、大変な作業となりました。
気温も高かったので、こまめに休憩をとりながら進めていきます。
次は、木杭が打ち終わったら、杭同士をつなぐ横方向の板を張っていきます。
この板は貫とよばれ、高さを揃えて水平に打ち付けていきます。
貫の取付が終わったら、木杭がずれないように筋交を取り付けておきます。
高さを揃える際は、トランシットという測定機械を使います。
普段の外構工事ではオートレベルという高さ測定の機械を使いますが、
トランシットは角度など測定できる項目がより多いという特徴があります。
ちなみに、トランシットは道路工事等の土木工事で活躍しています。
この機械で、棒をもって立っている人を覗く光景を様々な場所で見かけます。
地面には平らに見えても、実際には凹凸があります。
ですが、建物は水平でなければならず、基礎も水平に打つ必要があります。
そのため、一か所のベンチマークを定め、そこを基準としてすべての高さを揃えていきます。
どの地点を基準にするのかは、設計図面に指定があるので、それに従います。
最終的に基礎のほとんどは地面の中に埋まってしまいますが、とても大切な作業です。
最後は基礎の通り芯(中心線)に水糸をかけます。
南北・東西方向や対角線同士を測量して、丁張りに誤りがないかチェックして完了です。
この作業は住宅くらいの規模であれば、1日で終わります。
今後の基礎工事は、この水糸と貫を元に行っていきます。
次週は、基礎を打つ箇所の掘削工事を行います。