【新築工事①】地縄張り
木造平屋建ての建物の新築がスタートしました。
確認申請も終わり、いよいよ工事が始まります。
上記は建物の模型です。
少し複雑な形なので、構造の模型を製作しました。
新築工事の最初は、まずは地縄張りです。
地縄張りとは、「地面に縄を張る」という言葉の通り、敷地内における建物の配置を示していく作業です。
図面上の建物の配置を、実際の地面に水糸で表していきます。
少し見にくいですが、写真の蛍光緑の水糸が地縄です。
地縄張りでは、まずは基準となる地点を決めます。
今回は隣地境界線や道路境界線、境界標を確認します。
もちろん、こうした境界標が無い場合もありますが、
そうした場合は、土地家屋調査士による境界確定を先に行う必要があります。
また、土地は完全に平ではなく、傾いていたりくぼんでいることが多いです。
そんなときもこうした、境界標をベンチマークとして、
ここから基礎の高さを決めていくことになります。
地縄張りの作業で使う道具は、メジャーと杭と縄(糸)です。
2点間からの距離を計算しておき、交点を導くのが基本のやり方となります。
直角を出すときは、ピタゴラスの定理を使います。
要所要所には杭を打っておきます。
地縄張りを行うと、今まで図面でしか見れなかった建物が、はっきりとイメージできるようになります。
終わったあとに施主様が現場にいらっしゃいましたが、
「思ったよりも小さく見えるね・・・」というご感想でした。
これはよくあるご感想で、地縄の段階はまだ平面ですのでたいていの方は小さく感じます。
これから高さが出て、立体になると建築物らしくなっていきます。
また地縄で表示するのは、一般的に外壁の通り芯(柱が建つ中心線)です。
実際の外壁面はもう少し外側になります。
地縄張りはアナログな方法に見えますが、
基礎打設時はトランシットと呼ばれる機械を使い、
より正確に測量しますのでご安心ください。
地縄が終わると、次の工程は地盤改良になります。