【雨漏り修理】瓦屋根の正しい防水について

最近はスコールのような短時間の大雨が増えています。

土葺き瓦屋根の場合は、雨漏りが発生することも珍しくありません。

このケースでは、下地の葺き土が流れてできてしまったことが直接の原因でした。

 

今週は、そんな瓦屋根の雨漏り工事の様子を紹介したいと思います。

 

 

原因を調査しよう

原因を調査しているとき、瓦の全周がコーキングで止められているのを見つけました。

おそらく前回修理された方がやったとおもいますが、

これはやってはいけない誤ったやり方です。

 

瓦などの屋根材は下にスキマをあけてやる必要があります。

完全に固定してしまうと、瓦の下に入った水が排出されません。

最近の新築で増えているスレート瓦も同じです。

残念ながら、雨漏りを悪化させる原因の一つになっていました。

 

コーキングは手軽で耐久性に優れた防水材ですが、使い方には正しい知識が必要です。

不要な部分を撤去して、元の状態へ戻します。

 

 

 

土を撤去し、下地を作り直す

瓦の葺き土は流れてしまうと再利用することはできません。

それに加え、もう一度瓦を敷いても大雨が降れば、また被害が発生。

根本的な解決にはなりません。

土はやめて野地板と呼ばれる材木で下地を作っていきます。

 

 

まずは瓦と土、杉皮といった不要物をすべて撤去。

大工が野地板を打っていきます。

 

この上に防水シートを敷けば下地が完成です。

今回はアスファルトルーフィングシートを使用しました。

このあたりは新築と同じです。

 

 

瓦をやめ、金属屋根へ

ここからは板金工事です。

前回作った下地の上に、瓦の代わりにガルバリウム鋼板を敷いていきます。

ガルバリウムは現代の屋根材の中でも、最も耐久性の高いものの一つ。

高い耐久性を持っています。

 

瓦の色に併せて銀黒のカラーをえらびました。

雨樋も銅からステンレスに交換することで、耐久性がUP。

 

これで、今回工事した箇所から雨漏りする可能性は、

ほぼなくなったと言っても良いでしょう。

最後に施主さまと一緒に屋根を確認して完了となります。

 

 

 

住宅には定期的な点検が大切です

雨漏りは、原因の特定をきちんと行うことで、

必ず被害を止めることができます。

 

最上階の天井にシミなどはないか、定期的に見ておくと良いでしょう。

 

また、雨漏りに気づいたら、なるべく早く対策を取ることが大切です。