戸建て×リノベーション【その1・施工内容を決める!】
3階建て戸建てリノベーション
中古で住宅を購入し、リノベーションして住まわれる方が増えてきました。
戸建ては、新築時から20年ほど経つと、建物の価値は大きく下がります。
新築より安く、建売りより自分の好みの家を作りやすいというメリットがあります。
施工業者も様々で、工務店、設計事務所、不動産会社が下請けの業者を使う場合もあります。
ただし、新築よりも施工の制約が多いので、技術の蓄積のある業者を選ぶことが大切です。
今回、3階建ての戸建てのリノベーションをさせていただくので、施工前のポイントをご案内します。
どこをリフォームするか、しないのか
たいていのリノベーションは、ローンの関係で予算が決まっています。
限られた予算で高い効果を出すために、どこをどのような方法で施工をするのか。
現地調査によって、修理が必要な箇所を見極めなければなりません。
クロスを剥がして下地の状態を見る。天井を開口して配管の状態を確認する。
現地調査を正確にやるほど、後のトラブルは少なくなります。
不具合が新たに見つかったので、追加工事が必要という可能性を減らすことができますね。
また、水周りは比較的劣化が早く、費用も高くなることが多いです。
システムキッチン・ユニットバス・トイレ等は特に重要なポイントです。
今回も施主様に何度も現地へ同行いただきました。
なお、TOTOやLixil、Panasonicはショールームがあります。
気になっている住宅設備があれば、実際に体験してみるのも良いかもしれません。
分からないことが無くなるまで、きちんと打ち合わせすることが大切です。
見積書の作成
施主様から聞いた要望をもとに見積書を作成します。
このとき、いただいた要望を全て取り入れることが、必ずしもベストでありません。
たとえば、今回キッチンの扉にダイノックを貼りたいというご要望がありました。
扉の状態を確認したところ、下部が水を吸ってふやけていました。
ダイノックは下地の状態が悪いと、貼ってもすぐに剥がれてしまいます。
プロとしてマイナス点が分かる以上、それを説明するようにしています。
打ち合わせは長くなりますが、その上で、施主様に判断いただくのが良いでしょう。
また、建築基準法の順守も大切です。
壁を抜いて部屋を大きくしたいという要望があったとしても、構造上必要な柱は残す必要があります。
耐震性能を下げる工事はできる限り避けたほうが良いでしょう。
お施主様の要望を取り入れつつ、ベストな方法を考え、見積もりを作成する。
そして、施工内容の最終手的な決定と請負契約を行っていきます。