エアコンを取り付ける前に・・・

だんだん気温もあがり、エアコンの注文が入るようになってきました。

家庭用エアコンから業務用パッケージエアコンまで種類はさまざまですが、

エアコンや換気扇の工事をするとき、注意して欲しいことがあります。

 

それは、躯体を傷つけてはならないということ。

ダクト穴を通す際に、室内の壁から外壁まで穴を抜きます。

その際に、筋交(筋違い)を切ってしまっているケースを見かけます。

 

筋交は柱を横から支える大切な構造物で、必要がある箇所に設置されています。

ただ穴を開けてしまえば、地震が来た時に適切に動作せず、耐震性能が下がってしまいます。

 

今回は、そんな筋交の見分け方をご案内したいと思います。

 

 

 

図面を確認する

エアコンは目立たないよう部屋の隅に設置されることが多いですが、

隅の方が筋交がある可能性は高くなります。

在来木造住宅の場合、筋交の入っている位置は凡そ決まっています。

 

もし見当がつかない方でも、建築図面を確認すれば大丈夫です。

新築時には必ず確認申請のために図面を作成します。

確認申請図面には、立面図・配置図といったいろいろな図面がありますが、

筋交は平面図に載っています。

なお、▽や//の記号が筋交を表しています。

 

 

 

目で確認する

図面が無い場合や、図面に筋交の向きが載っていない場合もあります。

そんな時は実際に目で見てみるのが確実です。

 

たとえば、エアコンを取り付ける場合、近くにはコンセントがある場合が多いでしょう。

コンセントプレートを外すと、壁内をある程度見ることができます。

手が入れば、触って確かめることもできます。

筋交は柱に向かって斜めについていますので、非常に判別が簡単です。

 

また、天井点検口がある場合は、天井の裏から見ることも可能です。

大抵の場合、押入の天井等の目立たない場所から、天井裏へ上がることができるようになっています。

雨漏り調査の場合も、こうした天井点検口から天井裏へ上るのがセオリーです。

※天井裏は床と異なり、荷重を掛けて良い場所が決まっています。

それ以外の場所は薄く作られています。

もしご自分で上られる場合は、落下してケガをすることのないよう注意してください。

 

 

 

住宅建築に携わっている会社へ頼む

図面でも確認できず、視認もできない場合はプロに頼んだ方が良いでしょう。

できればエアコンだけをやっているような業者ではなく、

普段から住宅建築を行っている会社であれば、

筋交に穴を開けることは、まずありませんので安心です。